【第768号】後継リーダーの資質が問われる時代になった

こんにちは!
あなたの「ええもん」を探して育てる専門家
「ええもん発掘・育成パートナー」
ハラユキヒコです

昨日、大きなニュースが起きました

岸田首相が来月の自民党総裁選挙に
立候補しないことを表明しました

(画像元:読売新聞オンライン 8月14日配信より)

日本ではもちろん、
海外各国でもほぼトップニュースで
この話題が報道されたようです

これにより、来月行われる予定の
自民党総裁選挙により、
日本は確実に新しいリーダーに交代します

岸田首相は記者会見の場で
「自民党が変わることの第一歩は
 自分が身を引くことだ」
という趣旨の発言をしました

古い体質から脱却するための
第一歩として
トップ自らが変わることには
それなりの意義があると
私は考えます

しかし、問題はその後

トップが変わったとしても

従来と同じような考え方をする人に
バトンをつなぐようであれば
結果として、古い体質は変わりません

私のブログでは
あまり政治的な話をしたくないのですが

私個人の勝手な邪推に
少しだけ触れておくならば

おそらく水面下で
いろいろな駆け引きが行われていて
誰がどの候補(予定者)を応援して
既得権益を維持しよう、などというような
画策がなされているのかもしれません

先日、ある Youtube 動画を見ていたら
経済評論家の某氏がこんな話をしていました

「日本企業の賃金水準が30年間もほぼ横ばいなのは
 日本企業にイノベーションが起きていないからであり、
 その根底には、自らで確実な意思決定ができない
 サラリーマン社長に世代交代していたからだ」

少し解説が必要かもしれません

つまり、経営トップが交代したとしても
会長職につく先代のお伺いを立てなければならない
というサラリーマン根性が災いして前に進まないのが実態で、


会長が「うん」と言わない限りは、
イノベーションが起きないというロジックです

もっと言えば、バトンを受けた新社長自身が
今までのやり方をゼロベースで考え直すことに
腰が引けてしまっていることが多いのではないか、
という話でもあります

私のブログでは
「不易流行」というテーマで
何回か記事を書いてきています

変えて良いことと
変えてはならないことの両立

この考えに立つと、
変えるべき時に、変えるべきことを
変えなかったツケが、
今になって巡ってきているように思います

逆に
変えなくても良かったことを
変えてしまったことの弊害もあるかもしれません

地域の中小企業・小規模企業の現場では
経営者の世代交代、事業承継が
大きな経営課題の1つになってきています

少し古いデータですが、
「2021年版 中小企業白書」によると、
中小企業・小規模企業における事業承継のうち、

親族間承継は67.4%
内部昇進(従業員への承継)は17.2%
外部からの招聘は14.9% 
その他(未回答)が0.5% という分布です

荒っぽく言えば
外部の血を入れるのは約15%しかなく、
残り85%は先代の息のかかった人材への
後継となります

こうした現状を踏まえ、

守るべきものが何か、
変えるべきものが何かを
的確に見極める資質と

変えていくための精神力や推進力、
リーダーシップが
ますます問われる時代に
なってきたのではないでしょうか

私の支援先企業での
事業承継を振り返ってみても
やはり、同じようなことが言えます

バトンを受ける方は
「いかに自分の会社として、組織を作っていくか」

バトンを渡す方は
「いかに後継者に思い切りやらせる環境を作るか」が

それぞれ問われるのではないでしょうか

そんな「思い切りの良さ」の中から
必要とされるイノベーションの芽が出てきます

バトンを受ける後継者の皆さん、
ぜひ、思う存分、やり切りましょう!

私はそんな前向きな事業者を
いつも応援しています

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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