【第772号】魔物は自分の中にいる

こんにちは!
あなたの「ええもん」を探して育てる専門家
「ええもん発掘・育成パートナー」
ハラユキヒコです

今回のブログも
またまた高校野球ネタになりますが
どうかご勘弁ください

19日(月)に「夏の甲子園」準々決勝の
4試合が行われました

野球に詳しい人たちから
「高校野球はベスト8のぶつかり合い(=準々決勝)が
一番おもしろい」

という話を聞いたことがあります

まさに、今年の夏の甲子園でも
準々決勝の4試合は
どれもが手に汗握る好ゲームばかりでした

そんな中、私の感性のアンテナは
ある監督のインタビューに反応しました

第4試合に登場した
鹿児島県・神村学園高校の小田大介監督

小田監督はNHKの勝利監督インタビューで
このような話をしていました

「甲子園には魔物がいると言われるが、
私は甲子園に魔物はいないと思っている。
自分の心が「うわっ」と思って
圧力がかかった時に襲いかかるから、
それが魔物だと(考えてしまう)。

魔物を作り出すのは自分自身。
今日は想定内だったのですが、
正直ものすごかったです。」

(以上、毎日新聞WEB版より一部抜粋)

特に
「魔物を作り出すのは自分自身」
という言葉に「なるほど!」と膝打ちしました

「魔物」という他人(=他責)がいるわけではなく、
圧力を感じてしまう「自分自身」(=自責)こそが
魔物の正体、
という解釈です

実際に甲子園球場に行ってみると
体感できるのですが

そりゃ、各校の応援のすごさは
半端じゃありません

神村学園の選手たちにしてみれば、
対戦相手の島根・大社高校の応援が
相当な圧力に感じられたことでしょう

失礼を承知で書くならば
今回、大社高校の大躍進を事前に
予想した人は非常に少なかったと思います

言葉を選ばずに言うと
「全くマークしていなかったダークホース」

甲子園では
兵庫・報徳学園、
長崎・創成館、
西東京・早稲田実業という
いずれも強豪校ばかりと対戦し

見事ベスト8まで勝ち抜いてきました

大社高校が勝ち進むに従い、
応援団もどんどんヒートアップし、
昨日の神村学園戦では
3,000枚近いアルプススタンドの入場券が
一瞬で完売したそうです

だって、93年ぶりのベスト8だから
そりゃ、地元は熱くなりますよね!!!

そんな応援団を「相手」にしたら
並みの精神力では耐えられません

その点を逆手にとって
小田監督は
「自分たちを応援してくれていると思え」
という暗示を選手たちにかけたのでしょう

スコアこそ8-2という大差になりましたが
精神力では本当に紙一重だったように思います

小田監督が昨日のインタビューの最後に
おっしゃっていたように

明日の準決勝では
大社高校の選手の皆さんや応援団の皆さんの
熱い想いを味方につけて
自分自身の中にいる「魔物」を起こさずに
戦い抜いてほしいですね

…と、たとえ話が長くなりましたが、

この考え方は
自責と他責の関係に置き換えれば
一般ビジネスの世界でも当てはまります

仕事上で思った以上の成果が出なかったとき
「景気のせいだ」
「市場環境が厳しいからだ」
「為替が円安だったからだ」
「役に立つ補助金がなかったからだ」などと
他責にしている間は
いつまでたっても「魔物」は付きまといます

同じような市場環境・競合関係であっても
成果をあげている企業は実際に存在します

地域の小さな会社であっても
コロナ禍から順調に業績を回復し、
次の段階に向けた投資をされている
中小企業も存在します

おそらく、成果をあげている企業の
経営者や社員の皆さんのなかには
他責という「魔物」はいないのでしょう

しかし、ふと間がさすなどの
油断が生じれば
「魔物」は一気に襲い掛かります

今回のブログの締めくくりは
故・野村克也監督の名言です

勝ちに不思議の勝ちあり
負けに不思議の負けなし

あなたの心の中には
「魔物」はいませんか?

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました

  • URLをコピーしました!
目次